2009/07/03~05 長次郎谷~剣岳ガイド
映画「剣岳 点の記」が公開されたばかりということで俄然注目される長次郎谷ルートから長次郎になったつもりで剣岳をガイドしてきた。
7月の上旬で梅雨の真っ只中。この時期の雪渓はとても安定してていいのだが 問題は天候。朝出発時は霧雨が降っていたが、幸い時間とともに天候回復。青空の元、爽快な気分でというわけにはいかなかったが無事に登頂できた。
この雪渓、上部に行くに連れて傾斜が増してけっこう大変なのだが、明治の時代、柴崎芳太郎達の測量隊は貧相な装備でよく登ったなあとしみじみ感心しながら登った。
頂上目前のところで自分が「お客様、ここまで来ればもう大丈夫です。あとはお客様が先に登って下さい。」と言ったらお客様は「何を言ってるんですか。ここまでずっと水越さんと一緒に登ってきたではありませんか。水越さんが行ってくれないとあたし達は登れません。」といった会話が交わされたかどうかは定かではない。
下りは一般道の別山尾根ではなくて平蔵谷を下りた。こちらも雪渓が安定しているので別山尾根より全然早いし安全。のはずなのだが、お客様はちょいとビビリ気味。ショートロープで確保しながらのんびりと下った。
長次郎さん、案内をありがとうございました。貴方のおかげで無事、剣に登ることができました。
しかしほとんど雪の上でしたね。雪渓をもっととっとと下れたら、スピードをあげて行動できたのになあと悔やまれます。
それからやっぱり富山の人って良い人達ですね。
映画、も一回見に行ってきます。
投稿: K | 2009年7月 6日 (月) 06:08
K様
いやあ、私のおかげだなんてとんでもない。皆さんが頑張ったからですよ。(と、長次郎みたく謙虚になってみる。)
雪上を上手に下るのは、やはりポジション。これってスキーと全く同じなんですよ。足を動かすと同時に重心も一緒に谷方向に落としていかないといけませんな。
自分も今のところ悪い富山の人とは出会ってませんね。いい感じの人ばかりです。
投稿: けんた | 2009年7月 6日 (月) 20:24
映画、見て行きました。仕事帰りだったのですが、お客さんは中高年が圧倒的に多かったです。若い人には山登りは人気がないのでしょうか?あの映画をもっと多くの若者に見てもらえたらと思いました。
ところで、実際の測量隊もこの季節に登頂したのでしょうか?
私も、もう1度、見に行こうと思います。
投稿: まさやん | 2009年7月11日 (土) 10:05
まさやん様
ご無沙汰してます。
自分も映画見た時は中高年がほとんどでした。多分、山やってる人じゃないと途中で飽きちゃうんじゃないかなあと思いながら見てました。
と言いながら自分も2回見てしまいましたが。
おそらく、実際の測量隊もこの時期に登ったのだと思いますよ。雪渓の状態が一番いいのがこの時期ですから。夏本番以降、雪渓はどんどん割れてズタズタになっていきますので。
投稿: けんた | 2009年7月16日 (木) 10:48