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2009年10月27日 (火)

2009/10/24~25 黒部下ノ廊下ガイド

20091024006 毎年恒例の下ノ廊下。
今年も行ってきた。
紅葉はちょっとイマイチのような気がした。一昨年の方が綺麗だった。


20091024013 朝、黒四ダムを出る時、何人かの知り合いと挨拶を交わす。
やはり紅葉と週末が重なってけっこうな数のパーティがいた。

我々は順調に歩いて阿曽原小屋には16時頃到着。そしたら小屋のオーナーの佐々木さんが興奮気味に遭対無線で交信していて、「作廊谷付近」とか「水没してる」といった言葉が聞こえたので、「誰か落ちましたか?」って聞いたら「9名パーティの1人が100mぐらい落ちた。今警備隊が向っててヘリも来る。」とのこと。我々の後ろを歩いていたパーティだ。よくよく聞いたら、朝挨拶を交わした知り合いの方のパーティだったのでビールもそこそこに手伝いを申し出る。

ちょうどこの日は10月初めに剣沢大滝に向ったまま行方不明になってる方の家族3名(登山経験ない)が、阿曽原小屋に常駐していた警備隊に連れられて十字峡まで行っていたのだが、その帰りの途中で転落事故の知らせが入り、その警備隊は現場に急行してしまったため、家族は通りがかりの一般の登山者に託されて阿曽原に向っていた。

自分は転落したパーティの残り8名と、剣沢大滝の家族を迎えに行ってくれと頼まれたので、一般の人はまず乗れないトロッコ電車で仙人ダムに急行する。普通に歩いたら山越えをして1時間はかかるのだが、ほんの5分でダムに到着。そしたらちょうど8名が下りてきた。自分とは別に先行していたもう1名のお手伝いの方にその8名は任せ、自分はダムの上に出る。ほどなく家族とも合流。トロッコ電車は既に終電時間が過ぎていたのでトンネルの中を歩いて阿曽原に向う。歩いても10分ほどだ。自分も初めて歩いたのだが、トンネルの中は漆黒の闇でかなり暑い。Tシャツ1枚になっても汗が噴出してくる。マジでサウナの中にいるよう。ここがまさしく高熱隧道。

阿曽原小屋に送り届けたところでビールを飲みなおし、酒を飲んで極楽の露天風呂に入ったとさ。

20091024019廊下は走ってはいけない。
そして転んでもいけない。

コメント

救助活動。ご苦労様です。
危険地帯は兎に角安全確保ですね。

私も今年下の廊下に行こうと思っていましたが、結局マラソン・トライアスロンに再度目覚め、最近マラソン一本で本格的に練習開始しました。

高熱隧道。本を読みましたが、あんな時代があって、日本が発展してきたんですね。

つかむら様
救助活動そのものは県警のヘリであっという間にピックアップして終了。自分はただ迎えにいっただけです。

よくもまああんな暑いところでトンネルを掘ったものだなあと思いました。ダムもトンネルも発電所も、当時苦労して作った割には今は全体から見ればたいした発電量ではないんですよね。でもその当時は画期的だったんでしょう。日本の発展を支えた事業であったことは間違いないと思います。

16年前に、阿曽原小屋から、上流に向かって歩いたが、その時のガイドさんは、「対向者が来たら、自分はくさりを持って壁際に寄り、相手に崖側を通ってもらいなさい」と言っていた。
実際には、臨機応変にすれちがいましたけど。

奥野様
そう、下ノ廊下ではすれ違いが大変で、危険が伴いますよね。
ここのコースも20人といった大集団で歩くところではないような気がするんですが。

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