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2007年10月10日 (水)

2007/10/06~09 剣沢~仙人池ガイド

200710070952 初日はお客様のご希望により立山を縦走してから剣山荘へ。天気も良く、涼しくてとても快適に歩けた。2日目、やはりとても天気が良く、真夏のように暑い中「この陽気はなんなの?嵐の前の静けさ?」と言いながら汗だくになって仙人新道を上がる。予想通り、仙人池周辺や池の平では紅葉がまだ早かった。夜も満点の星空。行く前から8日は前線通過で天気が悪くなるのは覚悟していたが、「ほんとに明日天気悪くなるの?」というぐらいの星空だった。

22時頃(だったと思う)、突然雨の降る音が聞こえてきた。あの星空からいきなりの変化である。どんどんと激しくなり、風も伴って大雨が降り続いた。翌朝我々は停滞することを決めたが、3連休の最終日だったせいか大半のお客さんは出発していった。時間経過と共にあちこちで沢増水のため通行不能の情報が入り、「やっぱり行かなくて良かったわねー。」と話しながら食っちゃ寝、飲んじゃ寝という贅沢な時間を過ごした。

翌9日も相変わらず雨が降っていたが下山しなくてはならないので、一番安全なルートである剣沢~室堂を選択して下山を開始。二股まで下ってきたら沢の増水がだいぶ収まっていたのでハシゴ谷乗越~内蔵助平~黒四ダムに変更。内蔵助平まで下ってきたところで突然富山県警ヘリが飛んできて上空を旋回し始めたので「なんだなんだ?事故か?」と思って遭対無線を開局したら、なんとすぐ先で「上半身裸の状態の遺体発見。」とか言ってるではないか。そのうち収容袋にくるまれた御遺体がヘリに吊り下げられて搬送されていった。その後、自分達が内蔵助平の真砂分岐まで来たら泥だらけのおじさんが1人立っていて、ちょっと様子がおかしいので「どこから来たんですか?」って聞いたら「夕べビバークして今やっとここに出てきた。」と言うので、「先ほど収容された遭難者の同行者ですか?」と聞いたら違ったので、「後ほど県警の警備隊の人達がここに来るから相談してみて下さい。」と言っといた。怪我もなく、食料もあるようだったけど、ザックの中の装備が全て濡れて重く、バテバテだって言ってたので、もし警備隊が来る予定でなかったら自分が面倒見ることになってただろう。8日の内蔵助平の登山道は鉄砲水のように濁流が流れていたそうだ。

内蔵助ばかりでなく、唐松岳や蝶ケ岳方面でも事故があったようで、やはり10月8日は鬼門だった。

コメント

いやあ、すごい臨場感です。大変だったんですね。
てっきり温泉入ってみんなのんびり紅葉見てるんだろうなあ、なんて思ってましたが、エライことだったとは。

K様
温泉があるところで停滞するのならまだ良かったんですが、仙人池ヒュッテだったもので・・・。外は大雨、遭対無線からは次々と情報が入り、あまりのんびりとした気持ちにはなれませんでしたね。

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