初日、予報とは違って朝からどんより曇り空。風も吹いて寒々しい中、上高地を出発する。板とブーツも背負ってザックが重いので各駅停車でのんびりと進む。なんと横尾を過ぎた頃から雪が降り出し、槍沢ロッジに着いた頃は一時屋根が白くなるほどの降り方。明日はまた変な新雪ではないかと気が重くなる。
槍沢ロッジでは大変快適に過ごさせていただき、ちょいと飲み過ぎてしまった。社長の穂苅さん、支配人の赤穂さん、お世話になりました。
2日目は自分の体調とは裏腹に空は見事に晴れ渡り、お客様のテンションも上がる。
ババ平キャンプ場の少し上では数日前の大雨であちこち割れ目ができていて何度かその上を渡る。
槍の穂先も見えてきて順調に高度を稼ぐ。しかし上に行くにつれて風が強くなってくる。
スキーヤーはちらほら、登山者はぼつぼついた。
肩の直下の急斜面をこなし、ようやっと槍ケ岳山荘に到着。
お客様が槍の登頂には全然こだわってないと言うし、見上げると雪もほとんど着いてないので頂上往復は止めて滑走に入る。
雪は誠に具合のいいザラメで、スキーもよく走る。天気も申し分なく、やっと春の快適なスキーが楽しめたって感じ。
今春は天候、雪質共に恵まれず、毎度参加の忘れん坊さんは今回が「雨人間の証明」最終回だ!と言っていたが、どうやらそれは覆されたようだ。
槍沢は広々していてロケーションはいいし、斜度は適度だし、距離も長いのでスキーするにはもってこいの場所だが、なんせアプローチが長い。スキーが使えれば全然OKなのだが、担いで歩かないといけないのがネックだなあ。
来年は飛騨沢に行ってみようかね。それか槍ケ岳山荘まで荷物をヘリで上げてもらうか。
今朝も両神山荘のポチは出発していく登山者を真剣な表情で見送っていた。
途中にある両神神社本社では守り神であるオオカミが見送ってくれた。
オオカミが祀ってあるのはこの地域独特のものであるらしい。
ちなみにお客さんはこのオオカミを見て「ワニだ」と言っていた。
震度6強の地震に見舞われた筑波山。屋根や外壁が壊れてる建物をよく見かけた。
なんとケーブルカーで上山。もはや登山ではない。この山は山岳ガイドは不要と思われる。
両神山のアカヤシオはまたも不発だったが、ここはアカヤシオではないが違う種類のツツジが綺麗に咲いていた。
福島第一原発にビミョーに近いので放射能にちょっとビビったが、女体山からの眺めは素晴らしい。ちょっと霞がかって見えなかったが、空気が澄んでる時は都心の方まで見えるだろう。さすが関八州(今でいう一都六県)が見渡せるという謳い文句通りの眺望で爽快だった。
毎年恒例の立山ツアー。今年は1泊2日で実施。
初日は始発のトロリーバスに乗って、あわよくば剣沢まで行こうとしてたが、室堂に着いたところで天候が思わしくない。とりあえず雷鳥荘に不要な荷物を置いて剣御前に向って登りだす。
ところが上に行くにつれて風が強くなってきて、剣御前の小屋直前では立って歩けないほどの風。時間的には可能だったが気象条件が良くないので剣沢行きは中止して雷鳥坂を滑ることにする。
ところが最初の出だしの風の強さでなかなか斜面に入れない。スキーを履いて斜面に入ろうとしても押し返され、お客さんは倒れてしまう。どうにか斜面に入って雷鳥沢上部をトラバースして登ってきた尾根に出てところでようやっとホッとする。
ところが今度は雷が鳴り出す。上空の様子がいかにもって感じで真っ暗だと思ったらやはり雷だ。雷は地震とか津波より怖いと思ってるので逃げるように滑る。キャンプ場の管理所に一時避難してどうにか雷鳥荘に逃げ帰る。時間はまだ14時前。
風呂に入ってからは宴会。
翌日は元からヤバイ天気予報だったので諦めて朝からアルペンルートで帰ることにする。ところが、室堂まで行く途中で何度も突風に煽られ、皆バタバタと倒れる。お客さんは帽子とサングラスが飛ばされてしまった。
なかなか散々な立山ツアーであった。
今年のゴールデンウィークは天候、雪質ともに良くない。あちこちで遭難事故が起きてるし。