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2013年9月27日 (金)

2013/09/24~26 霞沢岳ガイド

当初、この日程で北鎌尾根に行く予定だった。しかし台風20号と前線の影響でちょうど北鎌尾根を歩く日の天気が悪そう。しかも前線通過後は寒気が入って吹雪くかもしれないということで、悩んだ結果北鎌尾根は諦めた。しかし遠方から来られるお客様にとってみればせっかく飛行機やホテルなどを予約したのにもったいない。そこで今まで行ったことがない山ということで霞沢岳に変更する。

松本で合流して上高地の西糸屋山荘で前泊。

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翌日、朝4時半スタート。朝のうちはまだ天気が良く、木々の間から穂高方面の山がきれいに見えてたのだが、予報通り時間が経つにつれて雲量が増してきた。そのうち稜線が雲に隠れ、その雲の底がだんだん下りてきた。

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徳本峠小屋に寄って不要な荷物を置いて霞沢岳ピストンに向う。登山道はしっかりしているが、ちょこまかとアップタ゜ウンがあって嫌になる。昼頃、頂上にたどり着いた頃にはガスって展望なし。この山は穂高方面の視界がないとつまらない山だ。

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同じ道をまた引き返すというのもつまらない。
結局この日は12時間近くも行動した。南アの光岳を往復してるのと一緒ぐらい。なかなかくたびれた。
徳本峠小屋は初めて泊った。新館はまだ建てられて数年しか経ってないので綺麗だ。布団が羽毛なのはいいが、ご他聞に漏れずほとんど干してないのか湿っぽい。案の定、足がダニに食われた。

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翌日は島々谷を下る。歴史の道だ。出発する頃は霧雨交じりのガスだったのでカッパを着たが、ほどなくガスが抜けた。
ザックに釣竿を忍ばせてきたので岩魚留小屋から下流で何度か毛鉤を打ってみたがさっぱり。魚影も全く見えず、つまらない。
予報通り昼頃から風が出てきて気温が下がってきた。島々宿に下山して風呂に入り、蕎麦屋を出る頃には雨も降ってきた。北鎌尾根はどんな様子だったのだろう。

2013年9月23日 (月)

2013/09/19~21 槍ケ岳~表銀座ガイド

はい、また槍ケ岳。

初日、上高地の西糸屋山荘で前泊。相部屋の方でなく本館だったので料理がご馳走だった。

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登山1日目。快晴の中、槍沢から槍ケ岳山荘まで。上高地からだと長い。グリーンバンドに上がるまでと山荘直下が勝負。
頂上も往復する。今シーズン3回目。天気・視界共良好で、360度のパノラマ。影槍がくっきりと見えた。

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2日目も朝から快晴。
東鎌尾根を下り、西岳に登り返し、大天井まで。
この日も一日中ずっと快晴で、雲ひとつ湧かなかった。実に気持ちのいい稜線歩きが楽しめた。

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3日目、燕岳を経由して合戦尾根を下山。
今日も快晴。朝の涼しいうちは実に爽やか。
連休初日ということで徐々に登山者が増えてくる。燕山荘から燕岳を往復して帰ってきたら一気に登山者が増え、そして合戦尾根ではものすごい数の上山者でまともに下れない。行列がずっと続いていて、いったい何人がこの日燕山荘に泊るのだろう。想像するだけでおそろしい。半ば強引に上山者をかきわけて無事中房温泉に下山。

今回は3日間ずっと晴れっぱなしで、しかも秋の乾いた爽やかな空気。そして最終日の下り以外は行き交う登山者もまばらで実に快適な山行だった。こんな好条件に恵まれるのはそうそうない。

2013年9月16日 (月)

台風18号

やはり来てしまった台風。白馬は春に強い風が吹くことがあっても台風の時はさほど影響がないことが多いのだが、今回は久しぶりに強い風が吹いた。
今日明日で行く予定だった鹿島槍のガイド山行は中止。これで今シーズン、悪天候のため中止になった山行が3本目。なんだか一昨年のようになってきた。

2013/09/11~14 槍ケ岳~北穂~奥穂~前穂ガイド

初日は上高地から槍沢ロッジまで。「林道歩きだけど急ぎ足にならないように気をつけましょう。ゆっくり行きましょうね。」と自分で言っときながら「ガイドさん、ちょっと速い。」と言われてしまった。いかんいかん。

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2日目は槍ケ岳頂上経由で南岳小屋まで。
天候が思わしくなく、槍沢の途中からポツポツ降り出す。グリーンバンドから上はガス。
槍ケ岳頂上はお客様全員が既に行ったことがあるのでカットしてもよかったのだが、添乗員が「登頂証明写真を撮らなければならない。」ということで空身でそそくさと往復。頂上には誰もいなかった。
お客様の足並みが揃っていたので順調に南岳小屋に到着。

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3日目。朝起きると雨交じりの濃いガスが立ち込め、飛騨側から強い風が吹き付けている。この状態ではとても大キレットは無理なので出発を見合わせる。8時近くになってもあまり状況が変わらず、「槍沢ロッジに下るか槍平に下るかどっちにしようか。」と敗退を考えていた。お客様もほとんどあきらめモードで、「とっとと下山して宴会やろう。」などと言っていた。しかし8時過ぎ、外を確認しに行ったらガスがだいぶ薄くなり、岩も乾き始めていたので満を持して「前進」を宣言。慌てて準備して大キレットに突入。天候はどんどん回復していき、風も全然たいしたことない。待った甲斐があった。
行き交う登山者はほとんどなく、気を使う"すれ違い"がないので快適。順調に北穂小屋に到着。そして後半の北穂~涸沢岳の稜線も問題なく通過。無事穂高岳山荘に到着。お客さんはまさか行けると思ってなかったのでハイテンションになっていた。

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4日目。朝暗いうちに出発。よく晴れていて御来光前後の時間帯は素晴らしい景色が楽しめた。
奥穂頂上から吊尾根~前穂頂上往復~重太郎新道を下って岳沢小屋へ。予報でも言ってたが、フェーン現象のため気温が上がって暑い。連休初日でかなりの上山者とすれ違ったが、皆暑くてヘロヘロになってた。
岳沢小屋で昼食の後、上高地に下山。


今回のハイライトである3日目の大キレットの朝は絶望的だったが、振り返ると全般的にまずまずの天候に恵まれ、予定通りの行動ができて良かった。

2013年9月 8日 (日)

2013/09/03~07 南ア・聖岳~光岳ガイド

まずは静岡県井川までの片道300kmを6時間かけて移動。やはり遠い。
井川の「ふるさと」という民宿に単独で前泊。宿のご主人が猟師をやっているので鹿の刺身や鹿の舌、熊鍋、ヤマメの塩焼きなど山の幸がいっぱい出た。

登山初日、畑薙第一ダム下の駐車場でお客様と合流。バスで聖沢登山口へ。登山開始早々雨が降ってくる。樹林帯の中だし暑いのでカッパは着ないで傘で対応。やはり傘の方が全然快適。ザックも濡れないし。降ったり止んだり日が射したりと目まぐるしい天気の中、14時半に聖平小屋に到着。

201309060022日目。夜中は大雨と雷がひどかった。何回か地響きするような雷が鳴ってた。朝起きても雨はひどく、出発を見合わせる。このまま停滞して翌日聖岳を狙うか、それとも様子を見て茶臼まで移動するか悩んでいたけど、テレビのウェザーニュースの雨雲レーダーだともうじき雨雲が抜けそうだし、外も小雨になってきたので聖岳ピストンを決行。予想は的中し、次第に雨は止み、頂上に向う急登のところで雲が切れて青空が出てくる。こういう展開だとお客さんも感激。無事に聖岳に登頂。午後は上河内岳を越えて茶臼小屋まで移動。

201309060143日目。朝3時に起床。外に出たら満点の星空。4時半頃、はるか遠くの光岳に向けて出発。長い1日だったけど久しぶりにいい天気だったので気持ちよく歩けた。お客様の足並みも揃っていたので予定より早く光岳に登頂。帰りもきつかったけど15時半頃には茶臼小屋に戻れた。

201309060264日目。下山。朝、出発して間もなく久しぶりにちゃんと御来光を見た。