富士山が終わった後、そのまま神奈川の葉山の実家に寄ってきた。富士山で疲れてたので月曜日は大寝坊をし、午後になって以前住んでいた横浜市金沢区に行き、そして金沢文庫で有名な称名寺に行ってきた。ここの庭園の風景が大好きなのである。この風景を眺めていると実に心が落ち着く。
子供の頃は池でザリガニをとったり、犬の散歩で訪れたり、初詣に行ったり、すぐ裏の山を登ったり、洞窟の中を探検したりとなじみ深い遊び場所であった。
称名寺は鎌倉時代に北条実時が開いたのが始まりで、後には安藤広重が描いた金沢八景の一つ「称名晩鐘」でもうたわれている。ここの庭園は浄土式庭園と言われ、池のほとりの看板には「このような配置は、平安時代中期以降盛んになった浄土曼荼羅の構図に基づき造られた浄土庭園の系列にあるもので、称名寺の庭園は、時代的に浄土庭園の基本的な形態を残す最後のものとして、庭園史上高い評価を得ております。」と書いてあった。
反橋と平橋があったはずだが、平橋は残念ながら無くなっていた。相変わらず亀やアヒルがのんびり泳ぎ、ちょうど黄菖蒲の花も見頃で実にのどかな風景だった。
土曜日の午後、佐藤小屋入りし、お決まりの宴会。お客様は皆心得ていて装備表通り全員がちゃんとお酒を持ってきてくれたのでちゃんと飲み干し、さらに別パーティで参加していたお馴染みのお客さんからビールをいただき、最後は小屋の主人も参戦してワインをいただいた。最後の方は記憶にない。
当然翌朝は二日酔い。お客様も調子悪そう。起きたら既に他のパーティのお客さんは全員が出発していて小屋の中はガラーンとしていた。まともに朝食など食べられず、フラフラの状態で予定よりかなり遅く出発した。天気は申し分ないのだが、全く士気が上がらず、その時はとても頂上まで行けないと思った。
六合目を過ぎたあたりから雪が出始め、アイゼンを付けて登る。八合目付近から風が強くなり、雪面も硬くなってくる。息絶え絶えになりながらも14時になんとか頂上にたどり着いた。気温は間違いなく氷点下。ハイドレーションのチューブが凍り始めた。頂上からの滑走がこれまた大変で、カチカチのアイスバーンを半分横滑りしながら転倒滑落しないよう慎重に滑る。七合目付近から吉田大沢の中に入る。時々ガスって視界が悪くなったがそこからは快適な斜面。五合目駐車場近くまで滑って終了。無事今シーズンの滑り収めができた。