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2008年8月28日 (木)

面白い建物

20080827 昨日、ちょっと用があって横浜の方に行ってきたのだが、新宿西口に変わったデザインの高層ビルが出現した。「東京モード学園コクーンタワー」だ。設計は、「広島平和記念資料館」、「代々木体育館」、「東京都庁舎」、「新宿パークタワー」、「横浜美術館」、「フジテレビ本社ビル」など、日本を代表するプロジェクトを数多く手がけてきた丹下健三・都市・建築設計研究所だ。丹下健三自身は2005年に死去しているので、この「東京モード学園コクーンタワー」のデザイン監修をしていたかどうかは定かではないが。 この建物、ちょっと遠くから見るとかなり目立つ。逆に言うと周囲の建物・景観とマッチしていないように自分は感じるのだが。ちょっと異質な感じ。施主が東京モード学園ということなのでむしろそれが設計コンセプトなのかもしれないが。

岩岳スキースクールのメンバーの一人に鉄筋屋さんがいて、この現場の躯体工事の時ここに出入りしていたそうだ。普通のビルの外壁ラインは水平軸に対して垂直・鉛直なことが多く、低層階・上層階以外は同じパターンの階、基準階というものが存在するのだが、この建物は写真の通り大きなアーチを描いている。そのため同じパターンの階がなく、各階でちょっとずつ寸法が変わってしまうので配筋図も全部の階について書かなければならず、鉄筋屋の彼はとても大変だったと言っていた。見えないところでコストがかかってしまう施工会社泣かせの現場のようだ。10月に竣工予定。

2008年8月25日 (月)

2008/08/22~24 笠ケ岳ガイド

20080822_52 なにしろ天気が悪い週末であった。笠新道から上山し、鏡平から下山するコース。22日の笠新道の登りの時だけはまあまあの天気。夕方は写真のように山荘から槍穂高が見えた。しかし姿を現したのはこの時だけで、翌日は雨。24日は焼岳に登る予定だったが、やはり夜半からすごい雨で、川も増水しており、このまま出発すると大雪渓のようになるということで中止。

22日は自分の知ってる限りでも(無線を聞いてる限りでも)穂高方面の岐阜県側で2件、長野県側で1件の事故があったようだ。そのうち岐阜側の1件は西穂~奥穂間の間ノ岳付近で起きた滑落死亡事故で、隊員が現場で収容袋に入れたものの県警ヘリがガスのためなかなか進入できず、ずーっと遭対無線が騒がしかった。何度もトライしていたが、結局時間切れのためその日はピックアップできなかったようだ。 しかし事故が多い。事故だらけだ。こんなに事故が多い年は過去にもないだろうな。自分も含めてだが、ほんとに気をつけて山に入ってほしい。一番いけないのは自分の体力・技術を過信すること。あきらかに自分の実力に見合ったコース・日程でないことが多い。トレーニング不足の方が多い。もっと謙虚に謙虚に。

2008年8月20日 (水)

白馬大雪渓土砂崩落事故

Dscf0002 ご存知の通り、昨日、白馬大雪渓でまた土砂崩れがあり今日の昼頃2名が遺体で収容された。もう1名埋まってる可能性もあるそうだ。3年前の時は杓子岳の方から崩れたが、今度は逆の白馬岳方向からのようだ。

昨日の午前中はかなり雨が降り、大雪渓でなくても土砂崩れが起きそうな降り方だった。あんな時に上山するとは・・・。亡くなった方はガイドとそのお客さん。そのガイドさんは自分は直接面識ないが、以前燕山荘に勤めていたらしく、安曇野方面のガイドは知ってる方が多いみたいだ。同じガイドとして身につまされる今回の事故。うーん、これもまた判断ミスだったと言わざるを得ない。

それにしても大雪渓は落石事故が多い。毎年犠牲者が出ている。このルートはもはや危険過ぎる。山小屋関係者や地元行政などはイメージダウンや減客を恐れてあまり声を出さないが、ガイド或いは遭対協という立場で考えるならこのルートは夏山の時期には通行止めにしてもいいくらいな気がする。自分は春のバックカントリースキーでは行くが、夏は絶対に行かないと決めている。

※掲載の写真と今回の事故とは全く関係ありません

2008年8月10日 (日)

大盛況の八方池

20080810010 親類が来たので八方池まで遊びに行ってきた。すごい人。行った時間が遅かったのでガスが出て展望もなく、ただ人を見に行っただけって感じ。

2008年8月 9日 (土)

2008/08/06~09 南ア 赤石・荒川三山ガイド(Part2)

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今度は逆コースで1泊少ない。

8/6 朝、次のお客様一行のバスが民宿前まで来てくれたのでそれに乗って畑薙第一ダムに向う。ここのところ毎日雷が来ており、今日も朝から妙に蒸し暑くて雲が落ち着かない。雷が来るのは必至。大汗かきながら千枚小屋に向って登り始める。夕べの酒が残っていて苦しかったが、大汗と一緒にアルコールも抜けてくれた。小石下で昼を食べる頃から遠くでゴロゴロ鳴り出す。次第に音が近付きあたりも暗くなってきたので覚悟を決めてザックカバーを着け、カッパをすぐ着れるように準備したが結果的にはほとんど雨は降らず、そのうち雷鳴も止んでしまった。ラッキー。しかし、今日の登りはやけにきつかった。

8/7 午前中はいつも天気が良い。千枚小屋を出てほどなく森林限界を越えると背後に綺麗な富士山の姿。このコースはいつも富士山に見つめられているようだ。雨のせいか時期の問題か千枚岳・荒川前岳のお花畑とも3日前に比べるとちょっと萎れ気味。この日は荒川小屋まで。やはり夕方近くなって遠くでゴロゴロ聞こえた。

8/8 今日は赤石岳を越え、椹島までいっきに下るやや長丁場の行程。朝は槍穂高方面が見えた。赤石岳からの下りはちょっと足場が悪いが、赤石小屋から下は歩きやすい。樹林帯の中で日陰なのだが、下るにつれて気温が上がって暑いこと。椹島には生ビールがあるので嬉しい。

8/9 朝一のバスで畑薙第一ダムに移動し、ツアーのバスに乗り換えて民宿ふるさとまで送ってもらう。自分の車に乗り換え、行きと同じ井川雨畑林道で山梨に出て8日ぶりに白馬に帰る。下界は暑い。

2008/08/01~05 南ア 赤石・荒川三山ガイド(Part1)

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この1週間で南ア南部の椹島を基点とした赤石岳~荒川三山~千枚岳のコースを時計回り、反時計回りそれぞれ1周してきた。長かった。

8/1 まず椹島までが遠い。山梨県の早川町から峠越えして井川に出る「井川雨畑林道」を通って畑薙第一ダムに向かう。道幅が狭くて急カーブの連続、一部未舗装の所もあったりして井川に出た時は疲労を覚えたが、静岡回りで来るよりはだいぶ時間短縮になる。最終15時半発の東海フォレストのバスに乗って椹島でお客様と合流。

8/2 今回は「ゆったり赤石・荒川三山」という謳い文句なので各駅停車で小屋に泊っていく行程。今日は赤石小屋まで。花も眺望もなく単調な登りだったが昼頃には着いてしまった。小屋は満員に近く、頭と足を互い違いにして寝る。

8/3 天気は良い。朝焼けの赤石岳、富士見平からの富士山が綺麗だった。富士見平からやっと花が出てくる。赤石岳登頂後、昼過ぎに荒川小屋着。今日も半日仕事。少し下にある水場で水浴びをし、その後は宴会。小屋はけっこう空いていた。

8/4 昨日、一昨日に比べて朝の冷え込みがなく湿度も高く感じた。赤石岳には朝から雲がかかっている。早めに次の千枚小屋に入りたかったが、今回のコースのハイライトでもある荒川前岳のお花畑ではゆっくりと時間をかけて通過。ここのお花畑は南アルプスでも随一のスケールと種類の多さで、時期もちょうど良かった。千枚岳周辺のタカネビランジを堪能して千枚小屋に昼過ぎに到着。案の定、15時頃から雷雨になる。

8/5 椹島に下山。4日ぶりに風呂に入り昼食後畑薙ダムに移動。お客様と別れて自分は井川の「民宿ふるさと」に行って泊る。この日も午後は雷雨。ここの宿のご主人は鉄砲打ちをやっているらしく、夕食には鹿の刺身や猪の肉が出た。同じく山から下りてきた同宿の方達と酒を飲み過ぎて夜中激しい頭痛に見舞われる。