誰もが歓喜の雄叫びをあげたくなるような初日、誰もが外に出たくなくなる2日目、誰もが朝起きて外見たら「えっ!?天気いいじゃん」と以外そうな声をあげる3日目。そんな3連休の立山であった。
立山は先週からの降雪で様子がまったく変わり、昨年ほどではないけどグッドコンディション。初日は室堂に着いて外に出たらほんとに誰もがいっきに気分が盛り上がった。はやる心を落ち着かせ、とりあえず雷鳥荘でチェックイン。不要な荷物を置いてノートラックの斜面めざしてハイクアップ。そしていよいよ1本目。あれ~、なんだかばらばらのぎこちない滑り。新車の板で初めて滑ったので全く感覚がわからず情けない滑りを披露してしまった。準指導員の資格をお持ちのお客様からも「足開いてどうしちゃったんですか。いつもと全然違う滑りでしたよ。」と言われる始末。その次はまあまあまともな滑りができたが。
2日目。予想していたが朝からガスガス。雪も降ってる。ゆっくり朝食後、ゆっくり準備をしてとりあえず外に出てみる。いっきにやる気ゼロ。それでもキャンプ場まで滑ってみようとドロップしたが、視界数メートルの中では斜面の様子や斜度がわからず、自分が動いてるのか止まってるのかもわからず、平衡感覚が狂って酔ったような感じになってしまう。全くスキーにならないのでビーコン探査を少しやって宿に帰る。昼過ぎに少し視界が良くなったので再び外に出て大走り方面の斜面に向うが、途中からまたガスが濃くなって風も出てきたのでちょっと滑って引き返す。その後はあきらめて酒。
3日目。最初の予報では最悪だったが、朝起きたら青空。前日と同じようにゆっくりと朝食に行ったらほとんどの人が食べ終わっていてうちらは最後の方。玄関では出かける準備の人達でごった返して殺気だっている。我々も雷鳥沢めざして最初の1本。うーん、やはり視界がいいと楽しい。当り前だが。雷鳥沢も気持ち良かった。やっと新車の特長を生かした納得の滑りができた。もう1本行きたいところだったが急速に雲行きが怪しくなってきたので早々に退散。立山祭り終了。
初日、扇沢で富山県警の山岳警備隊の人達がどやどやとトロリーバスに乗っていくので最初は「室堂の派出所に詰めるのかな。富山側の道路が通行止だからわざわざ長野県側から入るんだ。ご苦労さんだなあ。」と思っていたのだが、カラーのT川氏から「〇〇〇ア〇〇ン〇〇ーのお客さんが昨日から行方不明なんだって。室堂山荘合流のはずだったんだけど着いてないんだって。」という話しを聞き、そのために警備隊が室堂に向ったんだと納得。その後、室堂山荘から50mのところで凍死していたという情報が流れてくる。同じ白馬のガイド会社で、研修会などで一緒になったりして仲間意識のあるメンバーのお客さんだったということでなんともやりきれない気持ちになる。雷鳥荘のご主人曰く、21日の金曜日はすごい風と雪とガスで全くホワイトアウトだったそうだ。