2009年8月 9日 (日)

北鎌尾根ガイド 敗退

20090809022 今回は大天井~貧乏沢~天上沢のアプローチルートだったが、天候が悪くて大天井ヒュッテから引き返した。また悪天候につかまってしまった。

今回のお客様は二人ともトライアスロンの選手。体脂肪率10%前後の素晴らしい肉体で、当然体力的には全く問題なく、普段山を歩く時もかなり速いスピードだということで、こっちがあおられそうだったので必死に歩いた。久しぶりに速く歩いた。ガイドの仕事を始めてからはほとんど爺婆相手なのでゆっくり歩くクセがついてしまい、「もう速く歩けないのでは?」と思っていたが、超汗だくになりながらも意外と気持ち良く歩けた。特に下りでは。

若かりし頃は地図のコースタイムよりどれだけ速く歩けるかということを常に意識し、カモシカ山行などもよくやっていたものだが、最近は全くそういう気が失せてしまっていた。しかし、今回久しぶりにコースタイムより速く歩き、心拍数もいつもより多い状態だったのだが、これが以外と気持ちいい。なんだかまたカモシカ山行でもやってみようかな、なんていう気も起きてきた。山岳耐久レースとか出てみようかなあ。

2009年8月 7日 (金)

2009/08/03~06 白根三山ガイド

20090804039 天気予報が外れていい天気。一度もカッパを着ることがなくて幸せ。




20090804008 花もちょうど見頃で、「タカネマンテマ」なんていう珍しい花も見ることができた。




20090804026 富士山は綺麗だ。登る山ではない。眺めるだけでいい。

2009年7月30日 (木)

2009/07/28~29 剣岳ガイド

200907280042 うーん・・・天気が悪い。
今頃は梅雨が明けて一番いい時なのに。

29日は夜半から雨が激しく、朝方もまだ時折ザーッと降ってきたが、とりあえず4時前に出発して剣山荘をめざす。ここで早速お客様1名がリタイヤ。歩き方が論外。去年も来て同じように剣山荘で引き返させたお爺さんで、懲りないというか、まるでわかってない。

天候は変わらず、とりあえず一服剣めざすということで出発。けど着いたら雨が上がった。「じゃあ前剣まで行ってみますか。」ということで出発。大岩を過ぎ、鎖場を越えると東大谷側からの風の吹き上げがすごい。加えてまた雨も降ってきた。「今日はここまで!これ以上行ったらトムラウシになっちゃいます。」ということで前剣の頂上から引き返す。ところが、武蔵のコルまで下ってきて休憩していたら雨が上がり、急速に明るくなり、後立山の方も見えてくるではないか。青空までちらっと見えるようになり、この時は正直参った。こういうパターンが一番悩ましい。お客さんの中には「時間があるし、また登りましょうよ。」と言いだす方もいたが、しばらく様子を見た上で「急に天候が良くなってきてますが、岩場は濡れていて危ないです。下山します。」と宣言して下り始めた。「今まで3回チャレンジして3回とも雨で登れず、今回が4回目なんです。」というお客さんもいたりして、悔しそうに振り返る方もいたが、その後また雨が降り出したので納得したろう。
「引き返す勇気も必要だ。」とよく言うが、「客の顔色伺う方がもっと勇気がいる。」としみじみ思った。
剣沢小屋に戻ったら立山ガイドの多賀谷さんが「おー、帰ってきた帰ってきた。最近、雨降ってても頑張っちゃうガイドがいるからこっちもやりにくいんだよなあ。」と言ってたのでなんとなく救われた気持ちになった。

2009年7月23日 (木)

2009/07/20~21 至仏山・谷川岳ガイド

200907200012 やはり尾瀬は人が多い。オーバーユース感は否めない。自然が疲れてる感じ。
登山者よりハイカーや観光客が圧倒的に多く、足回りも心もとない。普段からアスファルトやコンクリートの上しか歩くことがなく、駅の階段と家の階段ぐらいしか登ることのない人達が、慣れない山道や木道を歩けば転ぶ。この日も朝っぱらから救急車や消防車が鳩待峠めがけて上っていくので「なんだろな?山小屋が火事になったか?」と思ってたら、山ノ鼻に行く途中の木道でお爺さんが骨折したらしく、消防隊員に担がれていた。
尾瀬ではこの木道の踏み外しやスリップによる怪我・事故がとても多いそうだ。北アなどとはちょっと違って、生命の危険にまで及ぶことはない、表には出ない、小さな事故が頻繁にあるようだ。

次の日の谷川岳は天候が悪く、ガスと時々降る雨のため景色は全く見えず、ただ登っただけになってしまった。
ちょっと天候等の状況が悪いとすぐお客さんから「トムラウシのようにならないようお願いしますね~。」とか言われちゃうので参る。なにかと例の北海道大量遭難事故の話題が出る今日この頃で、お客さんもツアー会社もピリピリしてる。

2009年7月16日 (木)

2009/07/13~15 甲斐駒・仙丈ガイド

200907140132 どちらも単純に北沢峠から往復するだけのコース。
特に甲斐駒はそれだと味気ない。やはり黒戸尾根から登らないと。



登ってる最中に梅雨明けしたようで、午前9時半を過ぎたら暑い暑い。いっきにこんがりと焼けてしまった。そしていっきに夏山シーズンがやってきた。

北沢峠の長衛荘は昨シーズンまで伊那市の経営だったが、今年から完全に民間経営に変わった。そのためあの名物オバちゃんがいなくなってしまった。「体調を崩したようだ。」と新オーナーが言っていた。

2009年7月 5日 (日)

2009/07/03~05 長次郎谷~剣岳ガイド

200907040122映画「剣岳 点の記」が公開されたばかりということで俄然注目される長次郎谷ルートから長次郎になったつもりで剣岳をガイドしてきた。
7月の上旬で梅雨の真っ只中。この時期の雪渓はとても安定してていいのだが 問題は天候。朝出発時は霧雨が降っていたが、幸い時間とともに天候回復。青空の元、爽快な気分でというわけにはいかなかったが無事に登頂できた。
この雪渓、上部に行くに連れて傾斜が増してけっこう大変なのだが、明治の時代、柴崎芳太郎達の測量隊は貧相な装備でよく登ったなあとしみじみ感心しながら登った。
頂上目前のところで自分が「お客様、ここまで来ればもう大丈夫です。あとはお客様が先に登って下さい。」と言ったらお客様は「何を言ってるんですか。ここまでずっと水越さんと一緒に登ってきたではありませんか。水越さんが行ってくれないとあたし達は登れません。」といった会話が交わされたかどうかは定かではない。

200907040252下りは一般道の別山尾根ではなくて平蔵谷を下りた。こちらも雪渓が安定しているので別山尾根より全然早いし安全。のはずなのだが、お客様はちょいとビビリ気味。ショートロープで確保しながらのんびりと下った。

2009年7月 1日 (水)

2009/06/28 奥多摩・川苔谷逆川ガイド

200906280072 いつ雨が降るかわからない微妙な天気であったが、なんとか沢の中にいる間は降られずに済んだ。



200906280272奥多摩の沢は丹沢と比べて渓谷そのものが美しい気がした。

今回の逆川は、出てくる小滝の釜がいちいち深く、そのためまともに取り付こうとすると完全にずぶ濡れになる。真夏向けの沢であった。
スパイスがよく効いた沢という感じで、初級者向けとは思えない。いい沢だ。

2009年6月22日 (月)

2009/06/19~21 甲武信岳・大菩薩ガイド

200906200252 梅雨の中休み。おかげで気持ち良く歩けた。
西沢渓谷入口から戸渡尾根を往復したのだが、期待していたシャクナゲは全くダメ。今年は不作みたいだ。


200906200172 甲武信小屋の徳ちゃんも十文字峠方面に仕事に出かけていて不在。これまた残念。小屋の番をしていた北爪さんと飲んだのだが、またちょっと飲み過ぎて夜中に頭痛のため起きてしまった。


200906200432 むせるくらいの緑。剣もいいけど、やはりこういう緑濃い森林の中を歩くのが好きだなあ。
目立たぬ山だが甲武信岳はやっぱりいい。

2009年6月17日 (水)

2009/06/14 丹沢・源次郎沢ガイド

20090614004 ヤバっ!1ヶ月ぶりの日記更新になってしまった。
死んだわけではない。病気で倒れたわけでもない。元気です。ただやたらと忙しかっただけ。山に行こうとした週末がいつも天気が悪かっただけ。

さて、自分自身にとっても1ヶ月ぶりの山、1年ぶりの沢登り。どんな調子かなあと思ってたが、山に行かなかった代わりにウェイトダウン&トレーニングをしてたおかげで思ったより体の切れが良く、軽快に動けた。腰も調子いい。

お客さんは沢登りデビューだったので滝の登攀で何回かロープにぶら下がったものの、ほとんど全部の滝を直登した。ヒルにも食いつかれず、雨にも降られず、なかなか楽しい沢登りであった。

2009年5月11日 (月)

2009/05/10 B.C針ノ木雪渓ガイド

P10000173 長野や松本の市内では30℃を越えるという予報。スキーやってる場合か?的な陽気。扇沢周辺の木々も芽吹き始め、すっかり初夏のよう。登りはさぞかし暑いだろうと思ってたら、いい感じに上から風が吹き降ろして割と楽だった。風が止んだ時は地獄だが。

P10000332 針ノ木峠まで上がって滑ったのだが、上部では4/26の時に降った雪なのだろうか黄砂などで汚れてない白い雪が落ち着いてなくて、雪面を横切るとダラダラとゆっくりとしたスピードで雪崩れる。あまり気持ちのいいものではない。
ノドあたりでは全体の3/4がデブリで埋め尽くされていて滑りにくかった。