2007年10月27日 (土)

2007/10/26~27 黒部下ノ廊下ガイド

200710260552 紅葉はバッチリのタイミングだった。天気はダメだった。初日の午前中以外は雨模様の天気。しかし紅葉の素晴らしさの方が上回った。黒部ダムから欅平まで、ずーっと素晴らしかった。この紅葉を見てしまうと、そんじょそこらの紅葉を見ても感動しなくなってしまう。あまりの綺麗さについつい足が止まって写真を撮り、例年より歩くペースが遅くなってしまった。

阿曽原温泉小屋も空いてて良かった。我々を含めて20名いるかいないかの宿泊者。下ノ廊下自体もすれ違う人はまばらで、とても歩きやすかった。サラリーマンには申し訳ないが、やはり平日の方がいい。

2007年10月10日 (水)

2007/10/06~09 剣沢~仙人池ガイド

200710070952 初日はお客様のご希望により立山を縦走してから剣山荘へ。天気も良く、涼しくてとても快適に歩けた。2日目、やはりとても天気が良く、真夏のように暑い中「この陽気はなんなの?嵐の前の静けさ?」と言いながら汗だくになって仙人新道を上がる。予想通り、仙人池周辺や池の平では紅葉がまだ早かった。夜も満点の星空。行く前から8日は前線通過で天気が悪くなるのは覚悟していたが、「ほんとに明日天気悪くなるの?」というぐらいの星空だった。

22時頃(だったと思う)、突然雨の降る音が聞こえてきた。あの星空からいきなりの変化である。どんどんと激しくなり、風も伴って大雨が降り続いた。翌朝我々は停滞することを決めたが、3連休の最終日だったせいか大半のお客さんは出発していった。時間経過と共にあちこちで沢増水のため通行不能の情報が入り、「やっぱり行かなくて良かったわねー。」と話しながら食っちゃ寝、飲んじゃ寝という贅沢な時間を過ごした。

翌9日も相変わらず雨が降っていたが下山しなくてはならないので、一番安全なルートである剣沢~室堂を選択して下山を開始。二股まで下ってきたら沢の増水がだいぶ収まっていたのでハシゴ谷乗越~内蔵助平~黒四ダムに変更。内蔵助平まで下ってきたところで突然富山県警ヘリが飛んできて上空を旋回し始めたので「なんだなんだ?事故か?」と思って遭対無線を開局したら、なんとすぐ先で「上半身裸の状態の遺体発見。」とか言ってるではないか。そのうち収容袋にくるまれた御遺体がヘリに吊り下げられて搬送されていった。その後、自分達が内蔵助平の真砂分岐まで来たら泥だらけのおじさんが1人立っていて、ちょっと様子がおかしいので「どこから来たんですか?」って聞いたら「夕べビバークして今やっとここに出てきた。」と言うので、「先ほど収容された遭難者の同行者ですか?」と聞いたら違ったので、「後ほど県警の警備隊の人達がここに来るから相談してみて下さい。」と言っといた。怪我もなく、食料もあるようだったけど、ザックの中の装備が全て濡れて重く、バテバテだって言ってたので、もし警備隊が来る予定でなかったら自分が面倒見ることになってただろう。8日の内蔵助平の登山道は鉄砲水のように濁流が流れていたそうだ。

内蔵助ばかりでなく、唐松岳や蝶ケ岳方面でも事故があったようで、やはり10月8日は鬼門だった。

2007年10月 5日 (金)

2007/10/02~04 涸沢~奥穂ガイド

2007100407502 最終日、涸沢に下山してきたらやっとガスが抜けて晴れ上がってくれた。しかし紅葉はまだ早かった。全体的にまだ青々って感じだ。この分だと連休の後半あたりが見頃かな。

平日だというのに、いくつもの団体が涸沢に上山していくのとすれ違った。今度の連休初日はどんな状態になるのだろうか。おそろしい。と言いつつも、自分も明日から激混みが予想される仙人池だ。

2007年10月 1日 (月)

2007/09/29~30 剣岳ガイド

200709290343 俺の庭、剣岳。今シーズン5回目。もはや寝ながらでも登れます。アルペンルートの扇沢-室堂の定期券が欲しいです。

紅葉が遅れ気味だが、辺りの草紅葉はちょうど見頃だった。5回目といえど、季節が変わればまた味わいも変わり、新鮮味も変わるもんだ。

先週金曜日(9/28)の午後、前線通過後急に気温が下がり、「もしかして上の方が白くなっちゃったか?」と心配したが大丈夫だった。しかし日曜日は夜明け頃から雨が降り出し、雨中の剣岳登頂となった。岩が濡れてフリクションが効かず、タテバイとかでお客さんが一瞬ツルっと滑るのを見て肝を冷やした。見てるこっちの方が怖い。危険なのでロープでビレーしながら慎重に行動する。下りはとても神経を遣った。その後もずーっと雨で、ロープ等の装備が濡れてザックが重くなり、室堂までが遠く感じた。

2009年ロードショーの「劔岳 点の記」の撮影が剣沢周辺で行われており、その撮影スタッフが剣山荘で寝泊りしていた。夜7時半頃、玄関脇で酒を飲んでいたらヘッドランプを点けたスタッフが疲れた様子で一斉に帰ってきて、玄関はなんだかザワザワした雰囲気に。俳優の香川照之もいたので、酔っ払った勢いで「よっ!」と手を上げたらニコっと笑って応えてくれた。嬉しかった。でもあまり覚えていない。

2007年9月25日 (火)

2007/09/23~25 西穂~ジャンダルム~奥穂ガイド

20070925_143 今回は、先日自分が風邪を引いてドタキャンしてしまったガイド山行の出直しであった。先週と同じく、肝心の2日目の天気予報が良くなかったので諦めていたのだが、またもや予報に反して良い天気でラッキー♪ しかも涼しくて歩くのにはちょうど良い気候だった。 お客様もベテラン揃いで足並みが素晴らしく、快調に歩けたので、山荘到着の最速記録をマークした。

連休最終日にもかかわらず、穂高岳山荘にはけっこう大勢の人が泊っていた。翌朝、白出沢を下り始め、ふと上を見上げたら奥穂山頂に向う人が行列になっていた。

2007年9月18日 (火)

2007/09/15~17 針ノ木峠~五色ケ原ガイド

20070917_93 このコースは2日目、黒部湖に向って針ノ木谷を下るのだが、その肝心の2日目の天気予報が良くなかったので直前まで実施か中止か悩んだ。しかし「予報は悪いけど直前になってまた変るかもしれないのでとりあえず行ってみたい。」「3連休ヒマになるの嫌です。」というお客様からの声を頂戴し、実施決定。実際、蓋を開けてみれば何のことはない、なかなか良い天気。夕方、五色ケ原の手前で雨が降ってきて一時カッパを着ただけで済んだ。今回は完全に予報が外れてくれてラッキーだった。

針ノ木谷はちょっと水量が多めだったため、何回もある沢の渡渉に苦労した。普通の登山靴だったので基本的には飛び石伝いに渡渉するのだが、ジャンプに失敗して水の中にドボンと落ちて靴の中や下着まで濡らしてしまったお客様もいた。はっきり言って完全に沢登りのようである。最初から渓流シューズを履いていたら苦労も少ないだろう。

途中の船窪分岐から南沢出合にかけては、船窪小屋のご主人松沢さんのご尽力により昔のルートが整備され復活したため、ものすごく歩きやすくなった。これには松沢さんに敬意を払いたい。  http://www8.shinmai.co.jp/yama/2007/08/26_005805.html

2007年9月10日 (月)

2007/09/08~09 南八ヶ岳ガイド

Imgp0066 台風9号が過ぎ去って台風一過の青空を期待していたが、そうは問屋がおろしてくれなかった。日曜日は下界では晴れてて暑かったようだが、山の上では終日ガスがかかって展望が全く得られなかった。写真も全く撮れなかった。

日曜日だったせいか東京方面からの日帰りの、しかも若い年齢層の登山者が目立った。50~70代の中高年登山者に目が慣れてしまっている自分にはとても新鮮で、今は9月だけど5月の爽やかな風が吹き抜けたような感じがした。

男子はだいたい小学生の高学年から中学生の時に声変わりするが、女子は人生の中年から高年にかけて声変わりするんだなあと最近しみじみ発見してしまった。声帯にどういう変化が起きているのだろうか。

2007年8月31日 (金)

2007/08/28~30 涸沢岳~パノラマコースガイド

20070829_7 29日夕方から降り始めた雨は翌朝になってもいっこうに収まらず、メンバーを考えると予定の奥穂~吊尾根~前穂~岳沢というルートはこの状況では危険ということで穂高岳山荘から涸沢に下る。そのまま普通に横尾に下れば良かったのだが、はるばる遠くから来られたお客様を「〇〇穂高」と名の付く山のどこにも登頂させてあげられず、このまま元来た道を帰るのは可哀想だという思いから欲を掻いてパノラマコースに行ってしまった。「ヤバイかな?」という予感・不安を抱えながらもなんとか慶応尾根を乗っ越し、奥又白の谷に下っていく。すると次第にゴォーという音が大きくなってきて不安は的中。「あぁ、やっぱり・・・」川が増水して渡れない。唯一一箇所だけ岩をジャンプして対岸に渡れるところがあったので、まず全員にスワミベルトを着け、最初に自分が渡り、次にロープを使って全員のザックを渡し、そしていよいよお客様。顔が青ざめている。躊躇しているとどんどん怖くなってしまうので、ロープを引っ張って有無を言わさずジャンプを促す。最初から50を過ぎたオバ様のジャンプ力(勇気)では届かないと思っていた(失礼!)のでジャンプと同時に強引にロープを引っ張る。下半身が水に浸かりながらも全員無事に対岸に渡ることができた。脱出成功。結果的にはなかなか刺激の強い山行になってしまった。

2007年8月27日 (月)

2007/08/25~27 西穂~ジャンダルム~奥穂ガイド

20070826_10 天候やメンバーの足並み等好条件が揃い、すこぶる順調に難コースを踏破できた。2日目はもちろんだが3日目の白出沢の下降も緊張を強いられ、お客様はさぞかし疲れたと思うが自分自身も精神的にくたびれた。

この後も穂高方面のガイドが立て続き、この間の剣岳4回連チャンの次は奥穂3回連チャンだ。どうも今年はコースが偏ってるなあ。

2007年8月21日 (火)

2007/08/20~21 焼岳&乗鞍岳ガイド

200708200913 予定していた大キレット~西穂のツアーは人数が集まらず中止にしたのでお盆期間中はゆっくりできた。おかげで体・心が休まった。

20日は週間天気予報ではあまり良くない予報だったが実際はとても素晴らしい天気で、相変わらず陽射しが強くて暑かった。しかし上空は澄んでいて雲高く、間違いなく秋が忍び寄ってきているなと感じた。